DebConf12 のキーサインパーティに参加してきました

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キーサインパーティの会場には約60名の開発者が集まりました。

まず最初に、参加者全員の公開鍵のリストが入ったファイルをダウンロードします。そして、そのリストの自分の名前と正しい公開鍵が登録されていることを確認します。

自分の鍵が登録されていることを確かめたら、次に参加者全員が本当に同じリストのファイルを共有しているかどうかを確認します。そのために、各自のPCでファイルのハッシュ値をとります。

$ gpg --print-md sha256 < dc12ksp
DEC7FFF4 81A31E56 8C426532 EC27EEA3 51F85E10 4131F08F 5AD1309D DB0F2737

このハッシュ値を、会場にいるひとりひとりが一文字ずつ順番に読み上げていきます。D -> E -> C ... のように点呼をとっていくような感じです。途中、誰かが突然 wrong!! (違う!) とか言い出して会場を盛り上げたりしてました(ジョークですが)。

ハッシュが同じことを確認したら、次は各自が自由にペアを組み、お互いのIDを確認していきます。お互いに顔を合わせてIDが問題なければ、メモしておいて後日署名するという流れです。

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キーサインパーティの面白いところは、実際に対面で会った人にだけ署名をする WoT (Web of Trust) をきちんと行うというカルチャー的な面も大きいですが、なにより、ひとつの鍵をきっかけに各国の技術者と自由にコミュニケーションをとれるというのが何より貴重な体験です。国籍やコミュニティでの役割、社会的地位などにとらわれず、多様性を尊重しているところが、いかにも Debian らしいと言えます。このような体験は、他の商業的なカンファレンスでは味わえないものかもしれません。

キーサインや他のセッションの雰囲気、ハックラボのハックの様子、ランチやディナー、デイトリップなどすべての活動が一貫して自由で、最低限のマナーを守りつつも皆が楽しみながら運営されていて、これからますます Debian コミュニティの魅力にとりつかれていきそうです。

来年はスイスで開催とのことなので、これをきっかけにぜひ来年も参加してみたいと思いました。